
院長の加藤将一です。
身体に痛みがあると、皆さんはまず、どこに行かれるでしょうか?整形外科でしょうか?私自身も、その1人でした。腰痛のため整形外科に行き、レントゲンを撮り、腰の骨が曲がっていて、「すべり症および腰椎ヘルニア」と診断されました。そして、痛み止め、湿布を処方され、リハビリとして、電気治療、牽引療法を受けていました。

しかし、なかなか痛みは軽くなりませんでした。そこで、痛みを感じている場所の腰の筋肉を自分なりにほぐしてみました。すると、徐々にではありますが痛みが軽くなっていき、ついには、痛みが消えたのです。

その後、もう1度、整形外科に行き、レントゲンを撮ったところ結果は同じく
「すべり症および腰椎ヘルニア」でした。しかし、痛みはもうありませんでした・・・・・。

病院やクリニックで患者様の治療に携わる中で、私自身の経験と同じ様なことが起こることがありました。その1つとして、「坐骨神経痛」と診断された患者様の治療をしているときのことです。レントゲン上は、腰の骨に変形があり、骨盤に歪みがあるとのことでした。

このとき、私はまだ、今までの考えにとらわれており、その患者様に対し、電気治療をしたり、体操療法をしたり、ストレッチをしたりしていました。しかし、そのときは良くても、またすぐに痛みはぶり返しました。

そこで、自分自身の経験を思い出し、思い切って、患者様が痛みを訴えている場所の筋肉を直接押してみたり、その周囲の筋肉を押したりしてみました・・・・・すると、なんと、患者様が訴えていた痛みが少しずつ軽くなり、ついには消えたのです。

そして、また、その患者様はレントゲンを撮り、同じく腰に変形が残っており、骨盤も歪んでいるのに・・・・・
なぜか痛みが消えて、整形外科の先生も、「どうしてだろう???」と不思議がっていたそうです。

上記の経験及び、その後の経験から、私は身体の痛みの原因は筋肉なのではないかと考えるようになっていきました。そして、筋肉の病気に関して深く調べていきました。すると、「筋・筋膜性疼痛症候群」という筋肉の病気にたどり着いたのです。

この病気は、主に、筋肉の酸素や栄養不足・・・・・簡単に表現すると、いわゆる、筋肉のコリです。そして、身体のあらゆるところの筋肉がこの病気にかかる可能性があります。

頭、顔、首、肩、腕、手、指、胸、お腹、腰、お尻、足・・・・・とにかく、筋肉がある場所すべてです。

以上のことから、身体の痛みは、レントゲン上の変化・・・・・いわゆる「身体の構造=かたち」が主な原因ではなく、「筋肉の機能障害=はたらき」が原因であると考えるようになったのです。

いろいろ調べていくうちに、痛みの原因の、約8割は筋・筋膜性疼痛症候群によるものだ、ということがわかってきました。

身体の痛みが上記の筋・筋膜性のものであるにもかかわらず、レントゲンの結果を重視するあまり、
その「かたち」に対する心ない言葉がけにより、感じる必要のない恐怖心や不安をかかえていらっしゃらないでしょうか?

私は、身体の痛みの改善、もしくは身体の健康の維持というものは、身体だけでなく、心も健全であればよりいっそう促進されるものであると考えています。

身体の痛みの本質を知ることで安心していただきたいと願っています。その身体と心の痛み、一方通行ではなく、共同で一緒に乗り越えていきませんか?